身の回りのスポーツで回転する動作って多いですよね。
テレビを見ていて一番よく目にするのはフィギュアスケートだとか器械体操でしょうかね。
他にもトランポリンやハーフパイプ、水泳の飛び込みなんかでも色んな回転で溢れかえっています。
また、ここに挙げた競技は採点競技ばかりですね。
これらの競技をやらない人にとってはそもそもどれくらいの種類の回転技があるのか検討もつかないですよね。
そして、テレビで放映されるようなトップクラスの選手は技自体が高度で、回転が速すぎるので一般人は見た目で違いがわかりにくいのも混乱させる一因ではないかと予想します。
トリプルアクセルを見まくって目が慣れてきた頃に、急に1回転アクセルなんかを見てしまうと、回転が少なすぎて違和感を感じるようなものです。
もくじ
そして、色んな競技があって、回転技も沢山あるように錯覚してしまいますが、その悩みはこの記事で解消できるかと思います。
なにしろ、大きく分類すれば回転の軸は3つしかないのですから。
しかも、そのうち2つを知っていれば、テレビを見る上で大体の技は理解できるはずなんです。
これで、たったの2つになりました。
それだったら覚えられそう、と感じていただいたところで、記事の中身に入っていこうと思います。
ただし、競技によって言葉遣いが多少異なるので、その点にはご注意ください。
関連記事>>>【2017-2020版】トランポリン競技のルールや技名・難易度について【東京五輪】
それではまず、回転について詳しくなるために、回転の軸を図解していきましょう。
人間に対する主な回転軸を3色に分けて描いています。
黄色い点は身体の重心(胸とかお腹付近)だとして、赤が「前後軸」、緑が「左右軸」、青が「上下軸」としましょう。
それぞれについて見てみましょう。
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上下軸ということで、頭から足先を結ぶ一本の直線ですね。
ちょっと分かりにくいかもしれませんが、上下軸で「横方向」に回ります。
体操やトランポリンで言うところの「ひねり」、またはフィギュアスケートで言うところの「◯回転スピン」というのが上下軸での回転です。
この回転を行うコツは、手や足をパーに開いている状態から、ギュッと閉じた状態にすることで回転力が得やすくなります。
ルール上の禁止事項なんかがあって、フィギュアスケートの回転は全てこの「上下軸で行う横回転」なんです。
それが分かってもまだ難しいと思いますが、ホントに難しいんですよね、技を見分けるの。
フィギュアスケートのジャンプについてはプロブロガーのヨスさんがとても分かりやすい記事を書いていらっしゃるのでそちらを見ても理解が深まります。
すごく分かりやすい説明でしたね!
「ジャンプ」については色々あるのですが、「回転」の種類は全て上下軸での横回転ということです。
他に、身近なところでは、「コマ」とか「回転寿し」とか、遊園地の「コーヒーカップ」も、分類するとこれですかね。
左右軸ということで、左と右を結ぶ一本の直線ですね。
左右軸では「縦方向」の回転を行います。
体操やトランポリンで言うところの「回転」や「宙返り」です。
フィギュアスケートでは、縦方向の回転技や宙返りはルールで禁止されているので、ありませんね。
マット運動で行う、「前転・後転」や「前方展開」「バク転」も縦方向回転に含まれる技です。
体操では「2回宙返り」「3回宙返り」もありますし、トランポリンではさらに「4回宙返り」も存在しています。
(もうこのレベルは意味不明な領域だと思います。)
やったことがない方は想像が難しいかもしれませんが、2回宙返り以上の回転では「遠心力」を強く感じるようになります。
遠心力で開かないように、身体をギュッと閉じるのですがこの時には腹筋をかなり使います。
これは、バク宙などの1回宙返りまではあまり感じないかもしれません。
「上下軸での回転」も「左右軸の回転」も、身体をギュッと締めると回転力が増すのは同じですね。
手足や腹筋がゆるゆるだと、速い回転が得られないということです。
関連記事>>>【ひねり無し】後方系の回転・宙返りまとめ【トランポリン・バク宙】
前後軸ということで、お腹と背中を結ぶ一本の直線ですね。
表現として、「縦方向」「横方向」をすでに使っているので難しいのですが、「側方向」の回転と言って伝わりますかね?
器械体操では、「側転」・「側方倒立回転」・「側方宙返り」などがあります。
でも、トランポリンやフィギュアスケートでは、正式なルール上、ないんですね。
雪山競技のハーフパイプではありそうです。
フロントフリップとバックフリップは「左右軸での縦回転」ですが、サイドフリップが「前後軸での側方回転」です。
一番身近なのは、マット運動での側転(側方倒立回転)かもしれません。
バク転や前方転回に比べて簡単なので、小学生にも人気の技かと思います。
他に、身近なところでは、「観覧車」とかも、分類するとこれですかね。左右軸での回転かもしれませんが。
3種類の回転について説明しましたが、どうでしたかね?
まとめるとこんな感じです。
冒頭でお話しした、「2つ」を知っていたら大丈夫というのは、横方向と縦方向の2つのことです。
側方の回転技って、他の2つに比べて登場回数がとっても低いですので、まずは気にしなくて大丈夫です。
関連記事>>>【ひねり無し】前方系の回転・宙返りまとめ【トランポリン】
しかしながら、フィギュアスケートのジャンプ技は横方向の回転だけですが、それでも見分けるのは大変でしたね。
例えば、2回転に目が慣れてさえしまえば、1回転は「なんか遅いな」とか、3回転は「めっちゃ回ってるな」というボンヤリとした感じでは捉えることができます。
体操やトランポリンを見ていると、「2回宙返り2回ひねり」という言葉が聞こえてきますが、これは言葉通りで2回宙返りをしている間に、2回ひねっているということです。
宙返りは左右軸での縦回転で、ひねりは上下軸での横回転なので、この2種類の回転を組み合わせた技という事になります。
実況者が発する言葉の意味がちょっとでも理解できるようになれば、そこからは結構早く理解が進むかもしれません。
そしてやはり、繰り返しですが、「前後軸での側方回転」は登場しません。
結局、何が紛らわしいかと言うと、それぞれのスポーツで「回転」の使い方が混在しているところでしょうか。
フィギュアスケートから入った人は、どうしてもジャンプして上下軸の横回転を「回転」と呼びます。
体操やトランポリンでは、上下軸での横回転は「ひねり」と表現するので、この辺りはどうしようもないですね。
テレビなどで観戦するときは、ここの辺りに注意するとイメージが湧きやすいかもしれません。
ということで、回転についてあれこれ書いてきました。
「めっちゃ難しい」というレベルが「ちょっと分かったかも」くらいまでになればこの記事の狙いとしてはOKです。安心してください。
実際にやっている人でも、一瞬まばたきしてしまうと見落としてしまうくらいなので、ひねりの回数を数えるのは直感的・感覚的だったりします。
少しだけでもスッキリしていただけましたかね?